2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

インド史の中の仏教

現代日本の大半を占める平安二宗と鎌倉四宗の仏教界において、六宗全体を二分するわけではないが阿弥陀と盧遮那仏の二つの系統に分かれている。その分立した阿弥陀仏と盧遮那仏の史的経過は、中継地に相当する中国の仏教史の段階ならばまだわかりやすいが、…

阿弥陀陀仏と毘廬遮那仏

仏教に関する用語には、釈迦如来、薬師如来、弥勒菩薩、毘廬遮那仏、阿弥陀仏などなど色々あり、それぞれの関係性を総合的に理解しようとするのは大変だ。そこで阿弥陀仏と毘廬遮那仏の二つに注目して、若干の整理を試みておきたい。まず思うのは、おそらく…

蓮舫氏の二重国籍問題の位置

蓮舫が民進党代表に選ばれた。何やら二重国籍問題が話題になったようだが、左派の正常化に彼女は外せないという現代日本の雰囲気ということだろう。蓮舫の都知事選不出馬表明によって都知事選立候補を決断した小池百合子。いやはや女の時代と言えそうだが、…

儒道対立と外来仏教

秦の統一(前221)は諸子百家の法家李斯を重用したことによって果たされましたが、統一後は急進的な思想統制などによって混乱が生じて短命秦朝となりました。そして前漢の時代(武帝)になりますと董仲舒の建議によって儒学が官学化され、新の王莽(『周礼』…

隋の三大法師と平安仏教

秦の統一(前221)から約八百年後の六世紀末に再統一を果たした隋の時代、三大法師と呼ばれる天台宗の智ギ、三論宗の吉蔵、地論宗の慧遠がいらっしゃったそうであります。そんな中国の仏教情勢にたいして日本では、南都六宗に属する三論宗と地論宗(華厳宗)…

北方真言宗と南方天台宗

平安仏教の北方真言宗と南方天台宗。比叡山が北で高野山が南であるため何やら南北関係が逆になっていると思われるかも知れないが、ここで問題とされるのは中国の北方長安の青龍寺で学んだ真言宗の空海と南方天台山で学んだ天台宗の最澄を意味する。九世紀初…