婆仏インドと儒道中国 〜アーリア系神話〜


中国は先行儒教にたいして後発的に道教が広がったのにたいして、インドは先行バラモン教にたいして後発的に仏教が広がった感じです。ただインドの仏教の発生は他にも色んな後発教派も台頭していた時期だったようで、仏教側が名付けた六師外道というジャイナ教を含む勢力が認められます。(中国は諸子百家の法家によって秦の統一し、その後儒教が官学化した)

さらにインドの先行バラモン教の初期ヴェーダには、西隣イランのゾロアスター教のアヴェスターと(アーリア系の類似した世界観としてか)部分的な神話の共有が認められるらしく、かつ類似神話を共有しながらも正統デーヴァと魔神アスラのバラモン教と正統アフラと魔神ダエーワのゾロアスター教という反転状況(再転回させたゾロアスター教であろう)も認められるそうだ。

あくまでも仏教はインド史の中の一部であり、その一部が中国や日本へ多大な影響を及ぼした点を見極めるためにもイランのゾロアスター教とインドのバラモン教の歴史やリトアニア語とサンスクリット語の類似性などなど全体的世界史の枠組を模索しながら、平安二宗と鎌倉四宗を主とする現代日本仏教の位置づけ(毘盧舎那仏阿弥陀仏の世界史的由来の模索など)を確認する必要もあるだろう。